先日、平凡社の都筑さんから受けたインタビュー記事が配信になりました。
私の生い立ちから歌手になったきっかけを含めた記事です。
今回はこれを読んでいただいた上で、尚且つ自分の思いを語らせてもらいます。
http://blog.heibonsha.co.jp/enka/
最後取材時間が少なくなり、最後まで話せなかったことがあります。
それは母への想いです。
表と裏の世界。華やかな部分が多ければ多いほど影も強いのだと思います。
ステージではライトを浴び華やかな世界にも見えますが
実際は辛く苦しいこともあります。
でも私は歌を辞めたいと思ったことは1度もないし、自分のできる限りの
方法で歌い続けることができればそれでいいと思っています。
勿論売れるにこしたことはありませんが、続けていくことが大切だし、
何より歌を愛しているからです。
歌を通してたくさんの方々と出逢い、夢を希望を抱いて生きていきたいから
歌うことを続けます。
そして何よりもそんな私の心を押してくれる存在が亡き母への想いです。
確かに母は私のデビューを心配に思っていたし反対していました。
でも本当は誰よりも応援したいと思っていたのも知っています。
私は、母の死に目に会うことができせんでした。
まだデビューしていなかったのですが、
そんな私を呼んでくださるお店があったのです。奇しくも母が危篤となったその日は
私の初めての歌の仕事でした。
朝、親族が集まる中、
「私、仕事に行く」
「危篤なのよ。もう会えないかもしれないのに行くの?」
「お母さんは絶対わかってくれる」
「お母さん、初めての仕事だよ。頑張って歌ってくるから。私が帰るまで絶対待ってて」
ベッドの上の母とそう約束をして私はでかけました。
しかし、それが永遠の別れとなりました。
知らせを聞き、悔しくて悔しくて
何で待っててくれなかったの!?
いつもいつもそばにいたのに、どうしてこの最後の時に立ち会えなかったのかが
未だに心に悔やむ出来事となりました。
でも考えてみれば、親の死に目に会えないかもしれないのがこの職業であり
その覚悟を試されたのかとさえ思いました。
あの時の想いに比べたら、辛い苦しいなんて事はへっちゃらだし
母の死に目にも会えなかった私が選んだ道が歌手という道ならば
負けるわけにはいかない。
そのことが強く私の背中を押してくれているのです。
だからこれからも、歌い続けます。
都筑さんの取材がお上手で
私もぺらぺら~と色々しゃべっちゃいましたが少しでも
私という人間を知っていただければ幸いです。
「そうこれからの私の道、あなたの思いを胸に。」